2011年11月11日金曜日

何故十二単という俗称が付けられたのか

十二単の単は衣(きぬ)の意味で、衣は上に着装している大袖のきもののことですから、衣を重ねて着たことから付けられたものであることは間違いのないことだと思います。
それでは十二領(りょう=枚)重ねているのでしょうか。
着ている服を下から順に数えます。
  ・白の小袖 
・長袴 
・単衣(ひとえ) =単仕立ての身丈も裄も最も長い衣
・重袿五領(かさねうちき)五枚重ねる (室町期から5枚と定められる)
  ・打衣(うちぎぬ) =砧で布を打ちつけて光沢を出してある無地の衣
・表着(うわぎ) =一番上に着る衣で五色の糸で彩色した織物で出来ている
・唐衣(からぎぬ) 
・裳(も)=腰で後ろに付けている
以上十二点着装していますので、ここから来ているのだと思います。
 重袿は三枚を一組として五組七組、即ち15枚、21枚と重ねて着ていた時もありますが、
室町時代の末期に五衣(いつつぎ)と言って5枚に定められました。
5枚に定着してから12点になったのですから、十二単という俗称は室町時代以降に付けられた俗称ではないでしょうか。
正式には唐・衣・裳といいます。

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