2012年1月2日月曜日

初詣の装いにもの申す



初詣は毎年2~3箇所行くのですが、先ずは産土神にお参りすべきだと考え鳴尾の八幡さんに行き、次に西宮戎神社に行きました。
不景気の時は宮参りをする人が多いと言いますが、戎神社は十日戎の如くの賑わいでした。
家内ときものを着て行ったのですが、きもの姿の人を見かけたのは二人だけでした。
着物に携わる者としては本当に寂しいですね。
これは時の流れで仕方ありませんが、写真を見ていただければお分かりの様に大半は普段着でのお参りです。
太古の昔から神仏の礼拝に赴くに当たっては礼盛装が決まりでした。
私たちの子供の頃は午前中に詣でるべきだと親から言われ、参拝に行きますと境内には老若男女がこぞって正装で来ており華やかなものでした。
今は人が多いだけで昔の面影は全くありません。寂しいですね。
皆さんは例えばお正月に上司の家にご挨拶に行くとしましょう。その場合は上司を敬って盛装で行くと思います。
それと同じで、特に松の内の神仏詣では敬い尊び正装で行くのが常識だったのですが、そういう日本の文化もすっかり廃ってしまいましたね。
こういう現象の裏には、生かされている認識が薄れて個人主義が強くなり、みんなが手前勝手の意識で言動を起こす。手前勝手に考えれば、わざわざだ装いを凝らして、手間暇かけなくても普段着の方が楽だかですね。
人間を超越した偉大な神仏を敬い尊ぶ。即ち、感謝の念が強い人ほど自分の人生を豊かにするという法則を知らない人が多くなってきた現象ですね。

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