2012年1月11日水曜日

金剛力士(こんごうりきし)

お寺に行きますと山門の両脇に仁王像が置かれています。
金剛力士というのは仁王像のことです。
インドでは門の両脇に武器を持った薬叉(やくしゃ=夜叉)を置いて、清舎(しょうじゃ=寺院)を守らせていました。
また、古い経典には、仏教を守護することを誓った金剛力士がいて、これと合わさってできたと言われています。
山門の両脇に立って、寺院に訪れる人を監視する役目です。
阿形像と吽形像があります。阿吽の阿は最初に発する言葉のこと。吽は口を閉じていう、最後の言葉です。つまり物事の始まりと終わりで、全体を象徴したものです。
阿形像は忿怒相で魔物を仏門から追い払います。吽形像も忿怒相(ふんぬそう=怒っている相)で門をくぐる者の信仰心を確かめて通すという役割をしています。
信仰心を確かめているとはいっても現実には訪れた者を分け隔てなく通しています。
それを見て迷信だ偽りだと言う人がいるかもしれませんが、それはこういうことです。
これから直ぐに悪いことをしようと企てている人は寺院に参拝に訪れません。
訪れる人は全て善人であると分かっているから通してくれるのです。
わたしはそう思っています。

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