2012年2月16日木曜日

リゾの真鯉と緋鯉

  鳴尾浜のリゾには大きな池がある。
この池には水が何処からも注がれている様子もないので湧き水なのかもしれない。
湧き水であるとすれば海の際にあるので少しは塩分が含まれているのではないか。
そんなことに関係なく池には沢山の真鯉と緋鯉が気持ちよさそうに少数ずつ群れながら泳いでいる。
その群れの一つに際立って大きなも真鯉が一折(おり)いる。
大きくて悠然と泳いでいる。池の淵まで近ずいていくと、慣れているのだろう餌をもらえるのではないかと恐れることなく近づいてくる。
そのまま餌を与えないで見ているだけでは、鯉たちを騙し討ちにしているようだから自販機で餌を売っているんで急いで買いに行く。
鯉に餌を与えるときは水面に餌をばらまけば鯉は奪い合うようにしてむさぶり付くのが普通だ。
しかし大きな真鯉は写真で見てもらえれば分かるように、水面から顔の部分を浮かび上がらせて大きな口を開けて餌を求めてくる。
その真鯉だけは水面から頭を浮き上がらせてくるので直接口に餌を入れて与えてやる。
手をかざして餌を見せれば水面から頭を持ち上げてくるので直接口に入れるのである。
魚だとは思えない餌の与え方だ。
恐ることなく親しく頭を突き出してくるのである。
俺が善人であり優しい人であることを鯉はしっているのだ。
私と真鯉との友情の証かもしれないと思ってしまう。

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