2012年3月8日木曜日

修羅道

人は死ねばあの世とこの世の間にある冥土の旅に旅立ちます。
冥土では七回の裁判を受け七回目に前世の行いによって、六道のどの道に行くかが決まります。
その六道は地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人道、天道です。
人道は私たちの住む世界ですが、修羅道は人道よりも一ランク下にあります。
お寺に行きますと阿修羅像などが安置されていますので、なぜ人道よりも下のランクに位置づけられているのか不思議ですから書物を開いてみました。
その世界は須弥山(しゅみせん)と持双山(じそうせん)の間の海の水深一八万キロの海底に位置しています。
この世界は鞞摩質多羅(びましつたら)、奢婆羅(しゃばら)、踊躍(ゆやく)、羅睺羅(らごら)
の四人の修羅王が支配をしています。
一般に阿修羅というのは羅睺羅(らごら)を指しています。
四人の王は東西南北の海に分かれ、それぞれの海を統括し、水中に七宝造りの荘厳で美しい大宮殿を構えています。
この天界にも似た世界が何故人道よりも下なのか。
それは羅?羅は天界に住んでいたために宮殿が立派なのです。
しかしある事情で阿修羅は天界から追放されました。
阿修羅はもとは忉利天(とうりてん)という天界の住人で、正義を司る神でありました。
その世界を統括者は帝釈天で、その帝釈天に幾度も戦いを挑み負けましたので、追放されたわけです。
その阿修羅が支配する世界には妄執(もうしゅう)に取りつかれて、人を許す慈悲心のない者が転生する世界です。
永遠に戦いに挑み苦しみを味わう世界です。

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