2012年8月28日火曜日

映画「あなたへ」

妻が亡くなってから二通の絵手紙が夫の下に届けられます。
一通は故郷の長崎平戸の海に散骨して欲しいという内容です。
そしてもう一通はその故郷の郵便局に局留めになっているので受け取って欲しいというものです。
タイトル「あなたへ」は亡くなった妻から夫への手紙のことです。
何故妻がそういう伝言を残して亡くなったのか。その妻の真意がわからなくて車で長崎まで旅をします。
 その道中で様々な人との出会いがあります。妻の郷に着いて局留めの絵手紙を受け取ります。
そこには「さようなら」だけ書いてあります。
 夫は刑務所の技術指導官であまり旅行もしたことがない。様々な人との触れ合いも少ない人生を過ごしてきているので、散骨して欲しいという遺言残して、生前二人で旅行をしようと約束していたので夫を誘い出したのです。
郷で受け取った最後の絵手紙には「さようなら」だけしか書いていませんでした。
 故郷まで一緒に連れてきてくれてありがとう。私はこれで充分満足です。あとは私のことを忘れて残りの人生を自由に生きてくださいというメッセージの「さようなら」です。
「さようなら」の一言には年老いた私には被ってしまってジーンときてしまいました。
 歳を老いてくるとよくできたもので、死に対する恐怖心は薄れてきます。
怖くはないのですが妻と別れなければいけないことは寂しいです。
 一般的に女性は夫が死ねば家事から開放されて、ホットして長生きするといわれていますが、
私の妻は何処に行くのも私と一緒で友人もいませんので、妻のことを考えると切なくなってしまいます。

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