2012年10月28日日曜日

エッセイ「人生探訪」楽しみに付いて・その十一

 行きつけの喫茶店に行きますと、パートに出かけるご近所の婦人方が来ています。
顔なじみですから親しくお話をさせていただくのですが、主人たちの話が出ますと、皆さん一様に悪言を吐いて罵っています。
そこで私は「みんな旦那のことをボロクソに言っているけど、そんなになったのはどちらに原因があるのですか」と問いますと、「そりゃ主人や」と異口同音に言われます。
 確かに子育てというのは大変な苦労なのです。私などは妻に任せきりで全くその大変さが分かっていませんでしたが、娘達が孫を育てている姿を見ますと、こんなに大変なら仕事に行っている方が楽だと感じています。それほど大変なのです。
 私もそうでしたが、男達は子育ての大変さが分かっていないのです。
分かっていないから、俺は仕事をしているのだから家のことはお前がきちっとするのは当たり前と思っています。そう思っているからすすんで手助けをしようとしません。それに対して文句を言うと「俺が働いて生活できているのだから、お前も家で自分の責任を果たすのは当たり前だ」「お前には俺に変わって稼いで来るということはできないだろう」「家の仕事なんか外に出て仕事をするのと比較すれば簡単なものだ」「そんな簡単な家事もできないのか」と男は言います。
 男が働いて食わせているのだと言われますと、それは事実ですから我慢をして黙りますが、女性は自分の人格の尊厳を傷つけられたようで悲しく腹立たしいのです。
 そんな考えでいる男性は多いのです。そういう男性は家ではなにもしない。食事を頂いても「ごちそうさま。美味しかった」の一言も言わないのです。
 そんなことが繰り返されれば夫婦愛は冷め切ってしまうのは当たり前です。

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