2012年11月28日水曜日

エッセイ「人生探訪」仕事編No2

入社試験の当日は風邪気味で熱があって調子が悪かったのですが、就職担当の先生が試験場まで来てくれまして、熱のある私を気遣ってくれました。
先生からそこまで親切にしていただいたのは初めてのことで、少し戸惑いましたが、その先生のことは今でも強く印象に残っています。
入社してから分かったことですが、親が永年勤続で真面目に勤め上げている人の子供たちが多く採用されていました。即ち縁故採用が多い中での入社でした。
 入社が決まると親は大変喜んでくれました。親を招待しての会社説明会がありまして、珍しく親父もきてくれました。入社記念に銀のスプーンセットをいただいて親は感激していました。
 入社して直ぐに人事部に呼び出されました。生年月日が提出した履歴書と謄本が違っていたからです。通常はそういう不正があれば入社取り消しになるところですが、母からそのように聞かされていたと弁明して許していただけました。
 母はどうして間違った生年月日を私に教えていたのか。生まれた月はあっていたのですが、年も日にちも違っていたのです。
親が子供の生まれた日を間違うだろうか。疑問でしたが母に問い質すことなくその日から自分の生年月日を変えることにしました。
 その時についでに注意を受けました。君の入社試験の成績は英語は100点、あんなに心配していた国語と社会は70点台で理科も90点台で、自信のあった数学は何故か振るわず60点台でした。
数学が悪いので数学をもっと勉強するようにと宿題をあたえられました。

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