2013年1月15日火曜日

エッセイ「人生探訪」仕事編No44


妻の彼女を辞めさせろという要求が日増しに強くなってきました。
折角何年も掛かって育てた私にとっては宝です。現実に学院に対して金銭面でも貢献をしてくれています。そんな人が10人できれば学院は安定します。
ですから大切にこちらも情熱をもって育てた人を辞めさせろと言われれば、「はいそうします」とは簡単には言えません。しかしそれを実行しなければ離婚ということになります。
娘二人はまだ中学生ですから、大切な娘たちのことを考えると天秤にはかけられませんので、泣く泣く手放すことにしました。
こういう事態に陥りますと夫婦とか肉親というものは本当に扱いにくいです。感情的になればいくら理路整然と理屈を捏ねても言い含めることはできません。
他人なら辞めさせればいいのですがそうはいきません。
その弟子も自分が私の妻から辞めさせろという意見が出ていることは分かっていました。このまま学院に席を置いていても自分の立場はよくなることはない。そう判断していましたので、私が言い出す前に弟子の方から辞めたいと思っていますと言ってきました。
彼女の方も女房から嫌われていることは分かっていましたので、辞める決意をしているようでした。
ここまで来てしまえば仕方がありません。私とは良好な師匠と弟子の関係ですから、彼女が独立しても困らないように仕入れ先などの情報を教えて縁を切りました。

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