2013年1月21日月曜日

エッセイ「人生探訪」仕事編No50


彼女は見事に育ちました。私が育てたというよりも彼女自身にそれだけの天性があったのです。
彼女には二人のお子さんがいます。
彼女がお稽古を初めた時はまだ上の子が小学校の5年くらいの時です。
それまでは着物を着る時は義母に着せてもらっていたのですが、義母が老いてきて出来なくなってきたので、子供たちの卒業式には自分で着れるようにということでお稽古にきたそうです。
きっかけはそうでしたが、大阪に来て私たちの話を聞いて、彼女の中に潜んでいた自己実現欲に火が付いたようです。
未婚の女性の多くは先ずは結婚に憧れます。そして夢と期待感に胸膨らませて結婚をします。ところが男女の仲は別に嫌いになるというわけではなくても、3年経てば慣れて、7年経てば飽きて一緒にいても必ずときめきは感じなくなります。恋愛感情というものは必ずそのうちにそのようになります。
若い人は「そんなことは考えられない。私は絶対にそのようにはならない」と異口同音に言いますが、それが若さですね。若い時はそれでよいのです。これは情愛の問題ではなく誰もが有する人間の性ですから仕方がありません。
女性の場合はそうなってからの人生の選択が大切です。大変困難な子供の育児が付いてきますので、そのことに追われてそのまま専業主婦のままで終わるか。それとも男女間では満たされないものを自己実現の方向に向けて始動するかと選択です。

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