2013年9月28日土曜日

楽しみの検証-19

田辺聖子さんの小説に「中年ちゃらんぽらん」というのがあります。
準主人公の女性事務員が、男子社会の中で出世など出来ないことは分っているけれども、自分に与えられた仕事はテキパキとこなします。
朝は少し早い目に出社して、事務所の掃除をし、皆が出社してくれば快活に挨拶をしてお茶をだします。
いくら頑張っても自分の地位はどうにもならないことは分っていても、前向きに明るく仕事をこなして行きます。気持ちのゆとりがそうさせるのです。何故そんなに心のゆとりが出来るのでしょう。
 人は自分は自分はと自負心を強く持っていま。そういう気持ちが強いと、どうしても不平不満につながります。ところが世の中には素晴らしい人は沢山います。
自分なんかよりも素晴らしい人が掃いて捨てるほどいる。それが事実なのに自分のような者を雇ってくれている。本当に幸せで嬉しいことだと感謝出来る心。
感謝出来る気持ちが持てれば、どんな仕事に従事していても、楽しく仕事をすることが出来ます。楽しく仕事が出来ればストレスも溜まりません。従って疲れも少なくなります。疲れは体を動かすよりも精神的な要因の方がおおきいのです。
 疲れが出なければ、遊ぶ事の時間を割いて何かに打ち込むことが出来ます。一所懸命に頑張れば何かを掴むことが出来ます。
小説の中の女性は心にゆとりがありますので、自分の好きなお稽古事を主催して活躍し楽しんでいます。
これには心の錬磨が必要ですが、考え方一つで嫌なものも好きになれることは事実です。

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