2013年9月7日土曜日

誰の為に、何を目的として生きる

35年間きもの学院を経営してきて、多くの人たちと知り合いになりました。
お稽古の取り組みの成果は、当初は器用不器用などによって多少の差異は生じますが、誰もが目標と考えている上手になるという観点からすれば、器用不器用などよりも、最終的にはその人の人間性が成果として現れます。
 何に取り組んでも、遊びの一環として、楽しめればよい、気晴らしになればよいという考えで取り組む人がいます。そういう人は真の楽しみとはどういうものか、如何に大きく重要なものかが理解できていないのです。
目先の刹那的な気晴らしが楽しみの全てだと考えている人なのです。
 学生時代を思い出して頂ければ納得すると思います。がり勉タイプではないけれども成績がずば抜けて優れている人がいました。そういう人は自分自身のことだから、自分の為に真面目に自主的に勉強に取り組んでいた成果なのです。
 それと同じで、少しでも早く先生のようになりたいと、真面目に前向きにお稽古に取り組む人も、数は少ないですがいます。
 上手の見本は先生です。先生が技能面の山の頂とすれば、その頂きまで登るにはどんなものに取り組んでも努力と苦労が伴います。その苦難に耐えれるか否かは、その人の人間性によって決まるのです。

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