2014年8月9日土曜日

幸せさがし-35

 私の知っている人で東映の大部屋で役者をしていた人がいます。
結婚をして子供も出来て、このままでは食べていけないから役者を辞めて友禅作家になった人がいます。
「君にそんな絵心があったのか」と聞きますと、「その気になったら食べて行けるくらいの作家になることは難しいことでない」と言っていました。
その気になって勉強すれば、どんな事も出来るようになるものなのです。問題は不遇である立場から脱したいという強固な意志とやる気なのです。
必死で頑張れば必ず何とかなるのです。このことは忘れてはいけないことです。
仕事は一日の中で一番長く携わっている上に、嫌だからと逃げだせないものだけに辛いと思います。
でも多くの人は、不遇を嘆きながらも、そこから脱出する努力は出来ないのが現実です。
そういう弱さを持っているのも人間なのですから仕方ありません。
その気になれば、なんとかなるかもしれないのに、それが出来ないで、適当に息抜きして、気持ちを癒して続けている人が沢山います。
自分が好きで就いた仕事でも苦難はつきものです。食べていくために行う仕事はなおさらのことです。それでも適当に遊んで気持ちをリフレッシュさせて続けて行けるなら、それでいいのではと思います。ただし大きな永続性のある喜楽や充実感は得られないことを認識すべきです。
今置かれている立場が愉しくない、だけどそこから脱出する努力はしないで、不遇を嘆いているだけの人も少なくありません。それは大いなる矛盾です。努力が出来ないなら、「自分はこれまでの人間だ」、そう自覚できる自分であることが大切です。そう思えれば「自分のような者でも雇ってくれて有り難い」と思えるようになります。もしそう思えるようになれば、必ず明日からの仕事が楽しくなることは間違いありません。

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