2014年8月29日金曜日

幸せさがし-46

 矛盾という点では個々の生活においてもそうです。
人間はいくら修行を積んでも簡単に聖人になれません。欲がなくなる筈がないのです。
残る欲望の矛先は名声とお金と愛でしょう。愛の虚しさは既に記しました。
 お金は自分が起業をして成功するか、特別なライセンスを取得するか、勉強して学者になるか、プロのアスリート、芸術家になるか、技芸堪能者になるかと目標は明確です。
お金は高いところに流れますので、その道で他者から存在価値を承認されるようにならなければお金も沢山稼げません。
どの道を選択しても世の中は厳しい競争です。こういう人生を歩みたいと目標を抱き、気概と根性を発揮して頑張って競争に勝てる無形の財産を身に付けなければいけないのです。
こんな理屈は誰が考えても理解に及ぶ簡単な理屈です。
でも名声やお金に対する欲を捨てきれないのに、自分に与えられた人生という限られた時間を、無形の財産を所有するための備えに、十分に活かさないで、「その気になればなんとかなるわ」という楽な道を選んでしまう人が多いのです。私もある時期まではそうでした。これもまた大いなる矛盾なのですが、矛盾であることすら気付いていませんでした。

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