2014年9月24日水曜日

幸せさがし-64

お稽古に来られた人には、折角お稽古に来たのに出来ないままで辞めて行って欲しくない。
親は子供に勉強しなければいけないと叱咤激励します。そんな大人がお稽古に来て、着付ぐらい出来ないままに辞めて行っては、大人として子供に面目が立たないと思うからです。
こういう風に言いますと、子供の勉強と大人のお稽古事は別つだと思っている人が多数います。
別ではありません。
 勉強に励む目的は端的に言って、特別なライセンスを取得する。また一流企業に就職して、あわよくば役員や管理職になって、安心の出来る生活がしたいということが最終目標ではないでしょうか。
何故そうなりたいのでしょうか。収入が多く安定すれば、それだけ楽しみも多くなるからです。
終極の目的は、楽しみ心の潤いのためです。大きな楽しみ心の潤いに繋げたいと思うから、勉強し、働き、結婚をし、子供を設け、無くても生活に支障のない様々な文化を、お稽古ごとによって身に付けるのです。
お稽古事も子供の勉強も究極の目的は一緒です。一緒だという理解が無いから、別物だと思って疎かに取り組むのです。それは人生哲学の認識不足なのです。
 お稽古事はそういう大切な役割をしていますので、お稽古に着た限りは完全に出来るようになるまで頑張って欲しいのです。
頑張って欲しいから、お稽古に来た人には、「どこまで着れるようにしたいのですか」を必ず聞くようにしていました。
そうすると皆さん「上手に着れるようしたい」と答えられます。
「現在は日本女性といえども着物が着れなくても恥ずかしい時代ではありません。そんな時代にお稽古されるのですから、儀礼時のことを考えるのではなく、お洒落着に重点を置いて、お袖を通すようになってください」、「時にはきもののお洒落着をして颯爽と散策してください。きっといい気分になれますよ」、そのためには着物を着ることが億劫に感じないように素早く着れるようにすることも大切です。素早く綺麗に着るには上手になることが絶対条件ですから、皆さん上手に着れるように頑張ってくださいねと、毎回入ってくる人に言っていました。


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